「野生動物」カテゴリーアーカイブ

新顔登場!

段々と暖かな日が多くなってきた今日この頃。
毎年のことですが、知床の森にも新たな仲間が増えてきたようです。(この画像だと難しいですが、どこにいるかわかりますか)

正解は、↓の画像をご覧ください。


可愛い仔ジカがこんにちは。

いや~この時期の仔ジカは可愛いですね!!
小さくて可愛い仔ジカを観察できるのは、今の時期ならでは!

今なら立った状態でお母さんのお腹の下にスッポリ納まるサイズですが、数カ月も経つとお腹の下に納まらないくらいに大きくなります。

6月はエゾシカの出産がピークを迎えるので、可愛い仔ジカと色々な所で出会えるチャンス!

産まれたばかりだとあまり活発ではないですが、生後数週間もすると走りまわったり、飛び跳ねたりと動きがとても活発になるので、更に可愛いですよ。

時々道路に飛び出してくることもあるので、車の運転は気を付けて、安全運転でお願いします。

次は仔ギツネに出会いたいですねー。

知床ネイチャーオフィス
柴田

珍しい顔

ゴールデンウィークが終わり、桜の季節も過ぎ、
知床には続々と夏鳥たちが飛来しています。
毎年のことですが、彼らの姿を見ると、久々に再会できたような
嬉しい気持ちになります。
まぁ個体識別をしているわけではないのでほぼ初対面なの
でしょうけどね。

オオルリやアオジなどの見慣れた夏鳥たちに混じり、
先日ちょっと珍しいものを見かけました。


ツバメ(ちょっと羽毛がぼさぼさ)

「ツバメなんて見かけるのは普通では?」と思われる方もいる
かもしれませんが、斜里町では飛来したという記録はある
ものの、あまり見かけません。
図鑑で調べてみると、道北や道東地方では見られない地域が多い
ようです。

しかもこのツバメ、翼の一部が白くなっていました。

こちらは北海道外で撮影した別のツバメの写真↓

ツバメが向いている方向は違いますが、比べてみるとやはり白い
ので、部分白化した個体だったのだと思います。

東南アジアから遠路はるばる知床まで来たツバメたち。
この地で繁殖するのでしょうか?

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角屋

小さな拾い物

昨晩、空の様子を見ようと外に出たところ、事務所玄関前に
こんなものが落ちていました。

ハチ!?と勘違いしそうですが、ビロウドツリアブという
アブの仲間です。
「アブ」と言われると人の血を吸うイメージもありますが、
ツリアブの仲間は花の蜜を吸い生活している、人間には害のない
昆虫です。むしろ毛が生えてふわふわしていてかわいい。
いかにも刺してきそうな細長い口(口吻)で、花の奥にある蜜も
吸うことができます。つまり、刺しません。

ということで手に乗せても平気なので、ちょっと被写体になって
もらいました。


翅を震わせて飛ぶためのウォーミングアップをしています。


ウォーミングアップしつつ脚と顔を掃除しています。

早春の森の中、花にやってきていることも多いので、見かけたら
是非観察してみてください。
小さな羽音をたてて訪花する様子は、見ていて和みます。
手に乗せているより見栄えも良いです。

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角屋

嵐の前の散策

昨日のウトロは結構すごい嵐だったようですね。
ちょっとウトロを離れていたので全容を知らないのですが、
自宅のアンテナが吹き飛んだか折れたのか、昨晩からテレビが
映りません。

そんなことはさておき、嵐が来る前に森の中を散策してみた
ところ、雪解けの早い場所ではフクジュソウが満開でしたよ。

花の中をのぞくと、ハナアブの仲間が集まっていました。


(ムツモンホソヒラタアブの仲間?)

見ての通り、フクジュソウの花はパラボナアンテナのような形を
しているのですが、テカテカした花弁が太陽の光を反射し花の
中心部に熱を集め、花の内部は外気温に比べて10℃程気温が
高くなっています。
おかげで、まだ気温の低い早春にフクジュソウを訪れたハナアブ
たちは、花粉を食べられるのと同時に花の上で暖を取ることが
できます。
もちろん、フクジュソウも別にボランティアでこんなことを
しているわけではなく、虫たちを誘引し、受粉を手伝って
もらうのが目的です。

ところ変わって雪解け水の溜まった林道脇では、
既にエゾアカガエルの産卵が始まっていました。

先週はまだなかったので、ここ数日から1週間のうちに
産み落とされたようです。

産卵中の個体はいませんでしたが、数匹のオスが卵塊のある
水溜りに集まっていました。
近づいたせいで隠れてしまったカエルたちを鳴きまねで
呼び寄せようとすると、一応顔は出してくれるのですが。


…なに、これ……下手なんですけど……。

と思っているかどうかは知りませんが、すぐに感づいて隠れて
しまいます。
鳴きまねでエゾアカガエルを鳴かせてみたいと前々から
チャレンジしていますが、なかなかうまくいきません。

生き物たちも各々が繁殖に向けて動き出しているところに直撃
した嵐。
果たして皆無事にやり過ごせたでしょうか。

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角屋

やっぱり難しい

数日前までは暖かかったのですが、昨日、一昨日は北風が
吹いて肌寒いウトロです。
毎年のことながら、なかなか順調に暖かくはならないですね。

さて、ぽかぽか陽気だった先日出かけた先で、あの皆の
アイドル(?)に出逢いました。

そ、そのつぶらな瞳と綿玉のような白い姿は……!

シマエナガです。

以前撮影したものよりはましですが、藪の中にいたので
やっぱり何だかいまいちですね。
あと、ちょうど羽繕い中の個体だったので羽がぼさぼさです。
まぁ、羽繕い中でじっとしていてくれたので写真が撮れたの
ですけど。

また撮影できるチャンスに巡り会える日を期待しつつ、この日も
シマエナガの群れを見送ったのでした。

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角屋

 

春の生き物たち

4月に入り雪解けがどんどんすすんでいます。
道路沿いで所々地面が見えるようになってきました。

融雪がすすんで地面が見えてくると、雪に埋もれていた植物の
種子や落ち葉の下の昆虫類を探すために鳥がやってきている
ことがあります。
そんなわけで、鳥を探して歩いてみたのですが、残念ながら
採餌中の鳥は見当たりませんでした。
代わりに春らしいものを見つけましたよ。


コヒオドシ

成虫越冬するチョウです。後翅の青い斑点模様が美しいですね。
昨年10月にこんなチョウたちもご紹介しましたが、
みんな同じタテハチョウ科のチョウです。
無事に冬を乗り切ってくれたみたいです。

コヒオドシは本州にも生息していますが、冷涼な気候に適応した
高山に生息するチョウです。
本州の低地でも見かける春らしいものだとこちらでしょうか。


フキノトウ

雪解けを待ちわびたかのようにそこかしこに生えていました。

これもフキノトウが生えていた跡なのですが、地上部がごっそり
無くなっています。
恐らく早々にエゾシカに食べられてしまったのでしょう。

生き物たちの活動がどんどん活発になり、散策が楽しい季節に
なってきました。

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命がけのかくれんぼ

まだまだ外は雪景色ですが、真冬に比べて日中の気温もかなり
上がるようになりました。
穏やかな陽気に誘われて、ついつい休日も森の中へ繰り出して
しまいます。

天気の良い日の午後、ちょっと難易度の高い探し物をして
みました。
このミズナラの枝には、ある昆虫の卵がついているのですが
わかりますか?

正解はこちら

冬芽の根元についている白い粒々、実はこれ、ミドリシジミと
いうチョウの仲間の卵です。
写真で見ると割とわかりやすいですが、ミズナラの樹皮の
イボ(?)に擬態させています。
おまけに直径1mm程の小さな卵なので、肉眼ではパッと見ても
すぐにはわかりません。
冬期の餌探しに必死な小鳥たちの目を欺くための策なの
でしょうね。見つかったら食べられて終わりですから、
何ともハイリスクなかくれんぼです。

拡大してみるとこんな感じ(かなりトリミングしてあります)。

卵の表面は意外とぶつぶつしています。
ミドリシジミ類は卵の表面の模様が種類ごとに異なるので、同定
に役立ちます。
調べてみたところ、ジョウザンミドリシジミの卵のようです。

卵から孵化した幼虫はミズナラの新芽を食べて成長します。
幼虫も是非探してみたいなぁと思うのですが、その頃には
雪も融けてしまい、高い所の枝には手が届かなくなってしまう
ので、残念ながら確認できません。

雪が残っている今だからこそできる探し物でした。

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只今餌探し中

今日は「フレペの滝スノーシューハイキング」ご案内中に
クマゲラを見ました。
「原生林スノーシュートレッキング」で見かけたり、
声を聞くことは度々ありますが、フレペの滝周辺で見かけたのは
久しぶりです。
コツコツと樹を叩く音を頼りに探してみると。

チラッチラッ

少し私たちのことを気にしているようでしたが、こちらがじっと
していると安心したのか、すぐに穴堀りを再開しました。


ここらがいいかな?
えいっ


力いっぱい叩いているため写真がぶれました。

よくよく見ると、頑丈そうな趾と尾羽でしっかりと体を
支えているのがわかります。
キツツキ類は尾羽の羽軸が固い他に、4本の趾の内2本が前を向き
2本が後方に向いている対趾足(たいしそく)である等、
樹の幹に縦にとまるのに適応した体つきをしています。

このクマゲラは餌を探している真っ最中なのですが、
結局20分以上樹の幹を掘っていました。
私たちがフレペの滝を見て帰る際にもまだ掘っていましたが
満足いくまで餌にはありつけたでしょうか?

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海の賑わい

流氷が離岸し始め、寂しくもある今日この頃ですが、
海面が開いたため河口以外の場所でも鳥たちを
見かけることが多くなってきました。


カワアイサ(オス)
(自分にカメラが向けられているのを気にしています。)


オオセグロカモメ

鳥たちで海が賑わってくると、こちらもうきうきとした気分に
なってきます。

オオワシ、オジロワシの姿もまだまだ見られますよ。


(上の写真2枚とは別の日に撮影)

カラスも交えてお食事中。
1羽が魚を捕らえたところに集まってきたようです。
(目撃者スタッフ井上談)

北海道で繁殖する一部のオジロワシを除き、繁殖地へ旅立つ日が
近づいています。

 

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カモ色々

オフィス前の海に流氷が広がる景色もすっかり当たり前に
なりました。
海面が流氷に覆われると、漁港や河口周辺等、氷に覆われて
いない場所にカモ類が集まっていることがあります。
彼らにとっては、採餌や休息のための貴重な場所なんで
しょうね。

昨日の幌別川河口にも、ちらほらとカモが集まっていました。
一口にカモといっても、様々な種類がいます。更には雌雄、年齢
などでも羽の色が変わってくるので、結構判別が難しいのです。


まずこれはホオジロガモ(オス)
名前の通り、頬に白斑があるのが特徴ですね。


同じような感じで嘴の周辺が白いのがいますが(中央上)、
こちらはスズガモ(メス)。
その下にいるのはホオジロガモ。地味な羽色なのでメスかと
思いましたが、調べてみたところオスの第一回冬羽(まだ若い
オス)なようです。頬にうっすらと白斑が入るのがポイント。
右側のは何でしょうか。角度的にちょっとわかり難いです。


2枚目の写真の不明個体と多分同じ個体(上)。
キンクロハジロ(メス)だと思いますが、脇や翼の色が違う
ような気も…ちょっと確信が持てません。
因みに下のはホオジロガモ(オス)ですね。

このように、じっくり観察してみると、意外と色々な種類の
カモがいることがわかります。
ハンドブック片手にカモウォッチングをするのも、なかなか
面白いですよ。

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角屋