カテゴリー別アーカイブ: 昆虫

もう夏?まだ春?セミが鳴く

昨日は、リピーターH様と色々なモノを求め、原生林へ行ってまいりました!

新緑に染まる森の中には、エゾハルゼミの抜け殻がいっぱい。
色々な所にあるので、成虫と簡単に出会えるかと思っていましたが、残念ながら出会えませんでした。
(エゾハルゼミの抜け殻)

エゾハルゼミは名前にあるように春に鳴くセミです。
他の多くのセミは夏に鳴くので、セミの声を聞くと夏のように感じますが、知床はまだ春です。
寒暖の差もあるので、お越しの際は薄手の羽織れるモノがあると良いですよ。

人の声では表現しにくいエゾハルゼミの鳴き声。
エゾハルゼミの次はコエゾゼミの時期。
今年はいつ頃からコエゾゼミが鳴き始めるのかな。
段々とセミの声で知床の森が賑やかになっていきます。

H様、今回は抜け殻でご勘弁ください!

知床ネイチャーオフィス
柴田

小さな拾い物

昨晩、空の様子を見ようと外に出たところ、事務所玄関前に
こんなものが落ちていました。

ハチ!?と勘違いしそうですが、ビロウドツリアブという
アブの仲間です。
「アブ」と言われると人の血を吸うイメージもありますが、
ツリアブの仲間は花の蜜を吸い生活している、人間には害のない
昆虫です。むしろ毛が生えてふわふわしていてかわいい。
いかにも刺してきそうな細長い口(口吻)で、花の奥にある蜜も
吸うことができます。つまり、刺しません。

ということで手に乗せても平気なので、ちょっと被写体になって
もらいました。


翅を震わせて飛ぶためのウォーミングアップをしています。


ウォーミングアップしつつ脚と顔を掃除しています。

早春の森の中、花にやってきていることも多いので、見かけたら
是非観察してみてください。
小さな羽音をたてて訪花する様子は、見ていて和みます。
手に乗せているより見栄えも良いです。

知床ネイチャーオフィス

角屋

春の生き物たち

4月に入り雪解けがどんどんすすんでいます。
道路沿いで所々地面が見えるようになってきました。

融雪がすすんで地面が見えてくると、雪に埋もれていた植物の
種子や落ち葉の下の昆虫類を探すために鳥がやってきている
ことがあります。
そんなわけで、鳥を探して歩いてみたのですが、残念ながら
採餌中の鳥は見当たりませんでした。
代わりに春らしいものを見つけましたよ。


コヒオドシ

成虫越冬するチョウです。後翅の青い斑点模様が美しいですね。
昨年10月にこんなチョウたちもご紹介しましたが、
みんな同じタテハチョウ科のチョウです。
無事に冬を乗り切ってくれたみたいです。

コヒオドシは本州にも生息していますが、冷涼な気候に適応した
高山に生息するチョウです。
本州の低地でも見かける春らしいものだとこちらでしょうか。


フキノトウ

雪解けを待ちわびたかのようにそこかしこに生えていました。

これもフキノトウが生えていた跡なのですが、地上部がごっそり
無くなっています。
恐らく早々にエゾシカに食べられてしまったのでしょう。

生き物たちの活動がどんどん活発になり、散策が楽しい季節に
なってきました。

知床ネイチャーオフィス

角屋

命がけのかくれんぼ

まだまだ外は雪景色ですが、真冬に比べて日中の気温もかなり
上がるようになりました。
穏やかな陽気に誘われて、ついつい休日も森の中へ繰り出して
しまいます。

天気の良い日の午後、ちょっと難易度の高い探し物をして
みました。
このミズナラの枝には、ある昆虫の卵がついているのですが
わかりますか?

正解はこちら

冬芽の根元についている白い粒々、実はこれ、ミドリシジミと
いうチョウの仲間の卵です。
写真で見ると割とわかりやすいですが、ミズナラの樹皮の
イボ(?)に擬態させています。
おまけに直径1mm程の小さな卵なので、肉眼ではパッと見ても
すぐにはわかりません。
冬期の餌探しに必死な小鳥たちの目を欺くための策なの
でしょうね。見つかったら食べられて終わりですから、
何ともハイリスクなかくれんぼです。

拡大してみるとこんな感じ(かなりトリミングしてあります)。

卵の表面は意外とぶつぶつしています。
ミドリシジミ類は卵の表面の模様が種類ごとに異なるので、同定
に役立ちます。
調べてみたところ、ジョウザンミドリシジミの卵のようです。

卵から孵化した幼虫はミズナラの新芽を食べて成長します。
幼虫も是非探してみたいなぁと思うのですが、その頃には
雪も融けてしまい、高い所の枝には手が届かなくなってしまう
ので、残念ながら確認できません。

雪が残っている今だからこそできる探し物でした。

知床ネイチャーオフィス

角屋

春の兆し?

日によっては雪が降る日もまだまだありますが、3月に入り、
どことなく春を感じさせる陽気になってきました。
週間天気予報を見ると、日中の予想最高気温がプラスになる日も
増えています。

先日フレペの滝の遊歩道をご案内していたところ、雪の上に
こんなものがいました。

調べてみると、ホシオビキリガ(黒点型)のようです。
個体によって翅の黒い点が白いもの(白点型)や翅がまだら模様
になるものがいるんだとか。
前年秋に羽化し、成虫越冬する蛾です。
これを見た日は、雪が降り風も強い日でしたが、前日気温が
高かったので出てきたのでしょうか?

生き物たちも春の訪れが近いのを感じ取っているようですね。

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角屋

年末のフレペ

ここ数日天気の良い日が続いています。
久しぶりにフレペの滝まで行ってみました。
今のところは長靴でも歩けますが、油断すると時々雪に
埋まってしまいます。
スノーシューで歩く人もちらほら見受けられました。

滝の水はまだまだ流れていますが、周辺は徐々に凍り
始めています。

161221

拡大するとこんな感じです↓

161221-2

断崖絶壁ではハヤブサも迎えてくれましたよ。

161221-3

この日は比較的気温が高く、陽射しもあったせいか、
写真を撮っている間はずっと岩の上でのんびりしていました。

今度の3連休は荒れた天気となるようですが、嵐の前の穏やかな
1日でした。

 

おまけ
ちなみに、この日の散策で真っ先に出迎えてくれた動物はこちら
(虫ですので苦手なかたはご注意)

続きを読む 年末のフレペ

タテハチョウ諸々

昨日は15.1℃まで気温があがり(※ウトロアメダスより)、
久しぶりに暖かい日でした。
最近は気温も下がってめっきり昆虫も見かけなくなってきました
が、知床自然センターで団体ツアーのお客様を待っている間に
飛んできたのがこちら。

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シータテハ

一見翅がボロボロに見えますが、傷んでいるわけでは なく
自前です。
タテハチョウ科の翅は、表面は鮮やかですが、裏面は枯れ葉や
土の色に似ているため、翅を閉じると土や落ち葉の上では
保護色となります。
こちらのチョウも、私が周りで動く度に警戒しているのか翅を
閉じて「枯れ葉!」となりきっていました。
(まぁ看板の上にいる時点で目立っているのですが。)

チョウの写真を撮っている間に、私のすぐ後ろをオスジカが通過
したらしいのですが(スタッフ井上談)、不覚にも
全く気づきませんでした。

ご案内が終わって事務所に戻ると、別のチョウがいましたよ。

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クジャクチョウ

こちらはクジャクチョウ。
翅の表面にクジャクの羽の模様のような目玉模様があります。

どちらの種類も、成虫の姿のまま冬を越します。
無事に冬を乗り切って、来年も春も元気な姿を見せてくれると
良いですね。

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角屋

 

あと少し

今日の知床五湖は、強風が吹き抜けていましたが、そのような中でも頑張っているコエゾゼミが!
160728koezozemi
風に吹かれながらも、懸命に羽化。

こんな強風の中でも頑張るなぁ~っと感心していたのですが、
今日頑張っていたのはこの個体だけではかったようです。
五湖を一周散策した間に、他にも4匹のセミが羽化していました。

場所によっては幼虫が何匹か木登りを頑張っていたりと、
今日は多くのセミが羽化を行おうとしていたようです。

あと少しで、森の中はとっても賑やかになります…。
あ~、大ボリュームの鳴き声で、耳が痛くなる…。

知床ネイチャーオフィス
柴田

今季、初遭遇

今年の6月は気温が低い日が多く、虫たちにとっては過ごしにくい月になっていると思います。

最近は少しづつですが気温も高くなり、 段々と虫たちをみるようになってきました。

道路を歩いていると、道路にはこのようなものが。kuwagata1

ミヤマクワガタの亡骸が転がっていました。
今年はまだ、ミヤマクワガタを見ていなかったので、このような姿での遭遇は残念です。

少しづつ気温も上がり、活発に動き出した矢先に襲われたのでしょうか。
何者かに体の柔らかい部分だけを食べられたようで、頭付近だけが残っています。

クワガタといえば強くてカッコいいというイメージが昔からあるので、この姿はなんだか悲しいです。kuwagata2
次回は元気な姿のクワガタと遭遇したいですね。

知床ネイチャーオフィス
柴田

ウトロの周りにセンダイハギが咲いたよ

ウトロのとある場所ではセンダイハギが満開です。
昨日は午後から小雨が降り始めるぐずついたお天気である
にも関わらず、蜜や花粉を求めてマルハナバチが飛び交って
いました。

160601
エゾオオマルハナバチ(女王蜂)

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エゾトラマルハナバチ(女王蜂)
口元からピロっと出てるのは口吻(舌)です。

この時期の女王蜂は、今後働き手となってくれる働き蜂(自分の
娘)を女手一つで育てている最中なので、自ら野外で餌の調達を
行います。
エゾトラマルハナバチの後脚の付け根には、恐らく幼虫たちに
与えるために集めた花粉が団子状になってついています。

女王蜂に混じって、早くも働きに出ている働き蜂もいました。

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セイヨウオオマルハナバチ(働き蜂)

エゾオオ、エゾトラは日本の在来種ですが、こちらは外来種と
して有名ですね。
エゾオオマルハナバチと似ていますが、お尻の色の違いで区別
できます。

マルハナバチは、種類によって口吻の長さが違い、
舌が短いものは花によっては花の奥の蜜まで舌が届かないため、
花の側面を噛んで穴をあけ、そこから蜜を吸う「盗蜜」という
行動をとるものがいます。
上記の3種だと、エゾオオやセイヨウがよくやりますが、センダイ
ハギは花の奥行が短いためか、盗蜜している個体は見られません
でした。

羽音が重低音で怖い印象ですが、おとなしいので近づいても
刺すことはめったにありません(周りを飛びながらジロジロ
見てくることはありますが)。
見かけたらそっと観察してみてください。花の間を忙しく
飛び回る彼女らを見ていると、なんだか楽しくなってきます。

知床ネイチャーオフィス

角屋